もしあなたが夫とのセックスレスに悩んでいたとして、あなたに依存傾向があるならそれを治したほうが良いかもしれません。
お互いの自律性に差がある夫婦は性的欲求が低い傾向にあることが分かっています。
反対に同じレベルで自律性を持っている夫婦は性的欲求が高いということも分かっています。
自律性と依存
自律性とはその名の通り自分をコントロールする力のことです。自分で考えて解決できる能力と言い換えることもできます。
依存気質のある人はこれが低い傾向にあります。自己と他者の切り離しが上手くできていないからです。
不安や悩みが生じたときにその負担を相手にも共有してほしいという欲求も強いのです。
1人でいるときは大丈夫なのにパートナーが出来たら途端にダメになってしまうという人もいます。
自律性と性欲の強さの関係
リスボン大学がカップルを対象に自律性(自己分化)と性的欲求の強さについて調査を行いました。
それによるとお互いの自律性のレベルが似ているカップルは性欲が強い傾向にあることが分かったのです。
反対に自律性のレベルに大きな差があるカップルは性欲が弱いことも分かりました。
つまりどちらか一方が過度に依存しているか反対に過度に自律していると性欲は弱くなるということです。
自律性の高い夫婦のほうが新鮮さも維持できる?
統計を取ったわけではないので確定はできませんが、相談を受けている中で思うのはお互いが良い意味で切り離しが出来ている夫婦のほうが倦怠感を覚え難いのかなという気はします。
それは割り切った関係という意味ではありません。
深い絆で結ばれてはいるけれど自分のことと相手のことという境界もきちんとしているということです。
それによって長年一緒にいてもお互いに新たな発見があるので新鮮さを維持できるのかもしれません。
【注意】
ただし、今回紹介した研究は自律性の高さが性的欲求の強さに関係しているといっているわけではありません。
お互いに同じレベルの自律性を持っているカップルは強い性的欲求と関連しているという話です。
しかもそれが因果関係なのか相関関係なのかは確定できないとされています。
関連記事:セックスレス夫婦が距離を置くための「自己分化」の方法
参考にした論文:Luana Cunha Ferreira, et al. (2016). Partners’ Similarity in Differentiation of Self is Associated With Higher Sexual Desire: A Quantitative Dyadic Study