生理前にムラムラするという女性もいれば生理後にムラムラするという女性もいます。
人によっても違うでしょうがホルモンの影響を考えるとエストロゲンが増える卵胞期つまり生理後に性欲が強くなるといえます。
今回はドイツのマリエンハイデ・クリニックの研究者たちが行ったちょっと変わった実験を紹介します。
嬉しい表情をつくる筋肉の反応を調べた結果
この実験では平均年齢31.8歳の女性39名に男性の裸の写真を見せてその反応を確かめました。調べたのは顔の筋肉の反応です。
人は嬉しいときに口角をあげて笑顔をつくります。微表情分析の第一人者であるポール・エクマン博士によればこのとき大頬骨筋が動きます。なので大頬骨筋の活動電位を計測すれば嬉しいと感じているかどうかが分かるということです。
計測は卵胞期(生理後)と黄体期(生理前)の2回のタイミングで行われました。それぞれのタイミングで男性の裸の写真と子猫とウサギの写真を見せてそのときの大頬骨筋の活動電位を計測しました。

その結果、子猫とウサギの写真を見たときの反応に卵胞期(生理後)と黄体期(生理前)で違いはありませんでした。
しかし男性の裸を見たときは卵胞期(生理後)のほうが大きな反応を示しました。嬉しいときに出る反応が強まったということです。
これをもって性欲が高まったとは言い切れませんが男性の体に対する肯定的な評価は高まったといえます。
性欲には波があると認識してる人のほうが性的満足度は高い

妊娠の可能性が最も高いのは排卵日の2日前の性交と言われたりします。必ずしも2日前とは限りませんがその周辺のタイミングで性交して子孫を残せるように生理後から性欲が高まっていくということです。
とはいえ生理前のほうが性欲が増してムラムラするという人もいます。その理由は生理前は女性ホルモンが減り相対的に男性ホルモンが増えるからなどと言われたりします。
また妊娠しないという安心感や生理前のイライラをセックスで解消したいという欲求が沸くからなどとも言われます。
結局、性欲の波には個人差があるということです。実はもっとも伝えたかったことがそれなのです。
自分の性欲にも夫(or彼氏)の性欲にも波があるということを認識している人のほうが性的な満足度は高いということが分かっているのです。
パートナーと性欲の不一致が起こってもネガティブに考えすぎないようにしましょう。
関連記事:なぜ排卵日前は夫の性欲まで強くなるのか?
参考にした論文:Why we haven’t died out yet: Changes in women’s mimic reactions to visual erotic stimuli during their menstrual cycles.